どじろーは、成人向け雑誌COMIC快楽天やWEEKLY快楽天SELECTIONを主戦場とする漫画家だ。X(旧Twitter)アカウント「@doji_ro」で新作の告知を追いかけているファンも多く、作品はFANZAだけでなくブックライブやコミックシーモア、めちゃコミック、楽天Koboといった複数の電子書籍ストアにも並ぶ。舞台は毎回、教室や通勤電車、実家暮らしの一室といったどこにでもありそうな日常。そこに「もう後戻りできない一歩」を踏み込ませるのが、どじろー作品の得意技だ。 「どすけべシークレット」の主人公カップルは、傍から見れば誰もが羨む優等生同士。陸上部のエースと、清楚なマネージャー。けれど二人きりになった瞬間、その仮面はあっさり剥がれ落ちる。読者のあいだでは「コンドームの話が最高だった」という感想が語り草になっているほど、ギャップの落差そのものがこの作品の醍醐味になっている。「定位置【フルカラー版】」は、もっと静かな衝撃から始まる。通勤電車、いつもの車両、いつもの立ち位置。そこにいた女子高生が、人目を忍んで何かをしている――気づいてしまった瞬間から、主人公の日常はもう元には戻れない。「シチュエーションは非現実的なのに、なぜか目が離せない」という読者の声が、この作品の危うい説得力を物語っている。 「あっくん嫌い!」は、幼馴染ものの中でも特に「重い」一編だ。これまでずっと、あっくんは主人公に近づく男を黙って追い払ってきた。優しさだと思っていたそれが、ある日を境に独占欲だったと気づかされる。柔らかく描かれるヒロインの無防備な表情と、次第に余裕を失っていく展開のギャップに、読み終えたあと妙な息苦しさが残る一本だ。「義姉ちゃん、オナホになってよ。」は、同じ屋根の下で暮らす義理の姉との距離感がテーマ。前後編でじっくり描かれるぶん、関係が変化していく過程そのものを味わいたい人向けの作品といえる。そして「むぼーび!」。女子力なんてまるで気にしないボーイッシュなヒロイン・千尋と、そんな彼女に苛立ちながらも目が離せない幼馴染・一馬。この二人の噛み合わなさが、コミックシーモアのレビュー欄でも「じれったくて良い」と評判で、今回選んだ5作品の中でもとりわけ支持を集めている。 どじろー作品に共通するのは、「他人ではないけれど家族でもない」「対等ではないけれど敵でもない」という、名前のつけようがない関係性を選び続けていることだ。派手などんでん返しがあるわけではない。ただ、誰もが一度は覚えのあるような距離感が、少しずつ、確実に壊れていく過程を丁寧に描く。それが、この作家が快楽天という媒体で支持され続けている理由なのだろう。
商業コミック ・ 特集 ・ 2026/8/30
どじろー特集:身近な関係性を濃密に描く快楽天の作家
代表作
1どすけべシークレット(単話)
優等生同士に見えて、二人きりになった瞬間に仮面が剥がれる。「コンドームの話が最高だった」と語り草になっている一本。
2定位置【フルカラー版】(単話)
いつもの通勤電車、いつもの立ち位置。そこで見てしまった瞬間から、日常はもう元には戻らない。
3あっくん嫌い!(単話)
優しさだと思っていた幼馴染の行動が、実は独占欲だったと気づかされる。読み終えたあと妙な息苦しさが残る一編。
4義姉ちゃん、オナホになってよ。(単話)
同じ屋根の下で暮らす義理の姉との距離感を、前後編でじっくり描く一本。
5むぼーび!(単話)
噛み合わない幼馴染同士のじれったさが持ち味。「じれったくて良い」とレビューでも評判の一編。










